山陽日日新聞ロゴ 2001年11月17日(土)
「きりがみ工房」の小林万希子さん
 切り絵で風景、祭り描く
  心象風景の童画で連続入賞
作品 ベッチャー祭り(吉備津彦神社)
 新浜1丁目、画廊喫茶・あすなろで「小林万希子切り絵と童画作
品展」が開かれ、幾何学模様の切り絵と心象風景を醸し出した童画
が妙にマッチ、訪れた人の目を魅了していた。
 東京でのOL生活に見切りをつけ、一昨年3月、東土堂町、古寺
めぐりコース志賀直哉旧居近くの空き家をリニューアルし「きりが
み工房」を開業した小林さん。落ち着いた、たたずまいの尾道は切
り絵の世界に向いていると創作活動を始めるとともに切り絵を絵は
がきにして販売している。
 切り絵は下絵を描き、黒紙をカッターで切り抜き家並みや神社を
形取り、その下から色付けした和紙を張り付けていく根気のいる作
業。「下絵を描いている時と色付けし出来上がった絵がまるっきり
違った印象を受けることがあり、その意外さが楽しみです」。
 このたびは尾道の奇祭「ベッチャー祭り」=写真、観光客の散策
路「天寧寺坂」、国宝の「浄土寺多宝塔」のほか京都も題材にして
嵐山の「渡月橋」、「八坂の塔」、「祇園橋」など10点を展示し
ている。
 童画は新潟県越後湯沢の全国童話画展で連続入賞している4点を
出品。お気に入りは昨年佳作賞を受賞したアクリル画の「心の森」。
ほの暗い森に迷い込んだ幼い少女が明かりを頼りに出口を見つけ、
嬉しそうに歩き始めている心象風景でカシミールに似た画風で物語
性が感じ取られる。
 赤いノウゼンカツラが咲き、石畳を描き、昨年の絵のまち四季展
に入選した「夏小路」も展示されている。絵のまち四季展では秀作、
入選2回と3回入賞している。
 「自分で本当に取り組んでいきたいのは心象風景をモチーフにし
た作品です。切り絵を通した人との出会い、交流も大切にしていき
たいと思います」と語っていた。


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