山陽日日新聞ロゴ 2001年5月19日(土)
瞑想的な人物スケッチ
 田中幸一展インド旅の記憶
絵を前に田中幸一さん
 新浜1丁目、画廊喫茶・あすなろで「田中幸一展〜インド、旅の記
憶、他」が開かれ、訪れた人の目を楽しませている。31日まで。
 第9回を数えた絵のまち尾道四季展に初出品、一発で秀作に選ばれ
た「眺望<風の刻>」(20号)と対になった「旅情<昼下がり>」
(同)がひときわ、人目を引いていた。
 インドの思い入れが人一倍強く、昨年10月、2回目の渡印、10日
滞在して主に人物をスケッチ。サリーをまとった少女が鍬を持って畑
を耕している「素描(働く)」、幼子を手に抱えた「母子」、瞑想す
る「ある日の老人」、奥深いまなざしをした3人の少女など子どもか
ら大人までの人物を神秘的に描き、見る人の想像力をふくらませてい
る。ブッダが悟りを開いた山と悠久に流れる河をコントラストに描写
した風景画も展示されている。
 「インドは貧しく、汚く、臭く、目を背けたくなることもあります
が、子どもから老人までゆったりと哲学的な雰囲気を漂わせ、我々が
失った根元的なものを持っています」と話し、今月12日、また訪れ
る。
 あすなろの前、4月いっぱい故郷の宮崎空港で「インド・旅の記憶
より」の個展を開いた
 田中さんは宮崎県都城市生まれ、東京教育大芸術学科卒。スペイン
のマドリッド研究所で絵画の研修を積み、ブルガリアのソフィアトリ
エンナーレ招待作品、多摩大賞うるおい美術展奨励賞など受賞。心象
風景で独自な領域を切り開いている、神奈川県に在住。


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