山陽日日新聞ロゴ 2001年4月27日(金)
岸田劉生展29日から
 白樺美術館が開館2周年展

  制作過程で大震災遭遇

   愛娘麗子描いた油彩「童女像」など  
 99年4月末、瀬戸内しまなみ海道の開通直前にオープンした久保
3丁目、尾道白樺美術館が丸2年を迎え、29日から記念展「白樺と
岸田劉生展」(尾道市、山陽日日新聞社など後援)を開催する。
 今年は、日本の近代美術史にその名を残す岸田劉生(1891〜1929)
の生誕110年の年にもあたり、白樺派と深い関わりのある劉生の画
業を、白樺派との交流を軸に紹介する。
 目玉作品は、愛娘麗子を描き、現在住建美術館などでも話題になっ
ている連作「麗子像」の1つ、油彩「童女像」(1923年)の展示。20
点以上あると言われる麗子をモデルにした作品の中で、最も評価が高
く19日間かけて完成させたと言われる「麗子立像」(神奈川県立近
代美術館蔵)に続いて描いた作品で、制作の途中で関東大震災に遭遇
し、家は半壊して引っ越しを余儀なくされるなど、逆境の中で仕上げ
た作品ということが、当時書き残した日記からも分かっている。
 ほかには、木炭水彩の「麗子洋装之像」(1921年)や油彩「代々木風
景」(1913年)、ブロンズ「妻蓁の手」(1918年)、同じく麗子の姿を描
いた雑誌『白樺』の表紙絵など約20点の展示。また、親交のあった
武者小路実篤、志賀直哉ら白樺派同人の作品、資料も合わせて公開す
る。
 記念展のパンフレットには、『「麗子像」の連作をはじめ、西洋的
ともいえる独特な美の世界をつくりあげたその画業は、当時の画壇を
牽引した強烈なカリスマ性と共に、没後70年以上を迎えた現在もな
お色あせることなく、人々の関心をひきつけ続けています』と劉生の
魅力を説明。
 会期は6月25日まで、火曜日が休館。一般800円、大学高校生
700円、中小学生500円。問い合わせは0848-20-7300番へ。


 

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