山陽日日新聞ロゴ 2001年3月27日(火)
安芸灘地震  ここ当分油断禁物が続きそう
 家屋被害だけでも30件
  道路、公共施設でも被害が一杯  
ロッカーから書類が落下した市役所内
 昔から怖い順番とされているのが、地震、雷、火事、親父。24日
午後3時28分ごろ、突然に襲った地震は、まさにこの事を物語っ
た。多くの大人、子どもが足が震える恐怖を実感した。24日の「安
芸灘地震」は震源の規模はマグニチュード6.4。最大震度は6弱。
向島も5弱、御調も5弱を観測。今回の地震のエネルギーは平成7
年1月17日の阪神淡路大震災とおなじぐらいと言われている。尾
道地方も大小様々の被害が発生した。
 「私は80年も生きているが、こんな地震は初めて経験した。怖
かった」という人。孫の守りをしていた人は震えている孫を抱えた。
地震の怖さを母に電話し「おじいちゃんが助けてくれた」と、地震
余話も色々。ところで地震直後の3時50分に消防が消防対策本部
を設置した。消防では地震の際は震度5弱以上の時は自発的に本部
や分署に参集することになっており、この時は81名が駆け付けた。
午後4時には向島と御調が本部を設置。午後5時10分に尾道市が
災害対策本部を設置、被害調査などに当たった。
 尾道市の災害対策本部のこれまでの調べによると、人的被害とし
て御調町で軽傷が1人。特に瓦の落下、壁の亀裂が目立った。ライ
フラインの被害としては古浜町で150ミリの水道送水管が壊れて
いたのが発見されたが間もなく修理を終え給水車の出番はなかった。
電話は一時的に混乱。ガスは67件のガス漏れのほか、マイコンメ
ーターの故障の通報は319件あった。電気は部分的に停電した。
 市の対策本部に入っている25日現在の被害は家屋被害14件。
内訳は屋根の崩れやへこみ3件、瓦の落下6件、壁の亀裂3件など。
道路被害12件、水道被害2か所。道路被害としては向東町歌の海
岸線が陥没。浦崎で池の土手の陥没など、公共施設の被害としては
市庁舎の窓ガラス破損32枚。消防本部庁舎は9枚。小・中・高校
は屋根が1校、外壁やナイへkの亀裂や剥落3校。コンピューター室
などで落下破損1校。校庭に亀裂4校。保育所は建物亀裂4か所、
園庭亀裂2か所、水道漏水1か所。図書館はガラス1枚破損、解放
センターと解放会館は合計で窓ガラス破損60枚、計器類破損2か
所。尾道短大は窓ガラス8枚と壁など数か所で剥落。
 また浄土寺の重文の宝庫で白壁の剥落、塔の一部が落下。常称寺
の県の重文の大門が屋根がわらがずれ、墓処門もかわらがずれた。
このほか、西郷寺や西国寺、慈観寺、金剛院、宝土寺、浄泉寺など
壁の崩落、かわらのずれなど。文学公園トイレでかわらがずれ、映
画資料館も1階と2階のつなぎ目のかわらのずれが7〜8枚あった。
 地震発生当時、たまたま市役所にいた職員は地震にビックリと同
時にロッカーから落ちた書類などの片づけに大童。通りかかった尾
道陣幕協会の人が「お手伝いしましょう」とこえをかける光景も。
地震の余震は体に感じるものが20数件。このうち、26日朝5時
40分11秒にも最大震度5強があり、新幹線など混乱。尾道の震
度は2・3度。「目が覚めた」という人。「気がつかなかった」と
いう人もいたが、当分は油断禁物かも。

中富浜官舎で液状化
 中央小では吸水管など被害

 安芸灘地震で5強の揺れを記録した向島町は、震度の割には大き
な被害はなかった。
 町役場の調べによると地震によるケガ人はなし、家屋の被害は
230戸、瓦が落ちたり、ブロック塀が崩れたり、モルタルにヒビ
が入るなど比較的軽微な被害ですんだ。
 液状化現象は被害が大きかったのは中富浜の公務員宿舎で15戸
におよんだ。岩子島団子石のハウスも2アールにわたり、液状化現
象にみまわれた。
 道路は陥没、空洞化、亀裂など14件、交通止めにするような大
きな被害はなかった。公共施設は中央小が屋上タンクの給水塔の破
損、体育館天井板5枚落下、校舎窓ガラス10枚が被害が多発した。
高見小でも給水塔の水漏れ、西部保育所では水道管の破裂、役場庁
舎は屋根瓦に被害が出た。

        

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