山陽日日新聞ロゴ 2000年11月29日(水)
万花園  しまなみ沿線からリピート客
 はなやかさ競う冬の花
   世紀末は何故か白系統売れ筋
万花園温室内
 シクラメン栽培をはじめて40年近く、中四国地方では草分け的存在
で、生産量は県下トップを誇る向島町川尻、「万花園」のハウスでは
赤、白、ピンク、紫など色とりどりのシクラメンが咲き誇り、豊富な
品揃えと産地直売の安値で中四国から買いに訪れている。
 花言葉は「はにかみ」。30年程前、布施明、小椋佳の大ヒット曲で
おなじみのシクラメンは年末年始を装うワンポイントアクセントとし
て人気が高い。
 今年は夏の異常高温で例年より開花が2週間程度遅れ、咲いている
のは1万5千鉢のうち3割程。2000年ミレニアムを祝って経営者は紅
白ペアーのシクラメンを用意したところ、よく売れ、特に白のシクラ
メンに人気が集中。「世紀末には白が似合うのでしょうかねぇ」と話
していた。シクラメンをクラシックに例えた「ベートーベン」、「シ
ョパン」など音楽家の名前をつけた一連のシリーズも根強い人気を呼
んでいる。
 産地直売では花は新鮮なうえ品揃えは生花店に比べものにならない
程豊富、値段も市価より随分安く、小鉢が500円、大鉢が3500円ま
で。経営者が永年かけた栽培技術で手塩にかけたシクラメンは毎日の
管理さえ行き届けば来年の初夏、さらに翌年も開花する。
 今年は総合的学習時間で経営者の母校、西条農高、地元の中央小と
万花園に視察が相次いだ。
 しまなみ海道ブームが去り、各地の観光施設は軒並み観光客が大幅
に減っているが、万花園には昨年四国、島嶼部から来たお客がリピー
ト、賑わいを見せている。「合併が本格的に動きだしますが、是非、
フラワーロード構想を合併建設計画に取り入れて花の町づくりを進め
て欲しい」(経営者)と長年の夢の実現に期待を寄せていた。

        

転載責任者メモ:合併とは向島町と尾道市の合併の話。向島は尾道市の向東町と市でない向島町に
        現在分かれています。これに加え、南は瀬戸田(生口島)や北の御調町も含めた
        大型合併の案もあり議論が行われています。

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