山陽日日新聞ロゴ 2000年11月11日(土)
没地から出身地へ
『月形半平太』脚本など
 文学記念室で行友李風の資料展を
行友李風資料展
 尾道市文化財保護委員、畠中さんの調査で存在が明らかになり、出
身地の尾道市に寄贈された劇作家、行友李風(1877〜1959年)の残した
資料展示が現在、東土堂町の尾道市文学記念室で開かれている。年末
まで開催予定。
 資料は「春雨じゃ、濡れて行こう」の有名な台詞を生んだ大ヒット
作品『月形半平太』の直筆脚本(除幕から大詰めまでの5冊)をはじ
め浪曲の台本、大三島を舞台にした『海の修羅陣』など未発表作の小
説原稿など86点。自分が手掛けた舞台演出用の絵コンテ、メモ用紙、
色紙絵、書簡、第12回大阪府芸術祭で「なにわ賞」を受賞した時の
記念写真などもあり、どれも貴重なものばかりといえる。
 畠中さんは李風の夫人、静江さん(元新国劇女優、1967年他界)が
大阪茂木市の寺で永眠していることを知り、今年5月に訪問。そこで、
この寺の関係する有料老人ホームで静江さんが亡くなったこと、李風
の資料がこの老人ホーム経営者に託されていることまで突き止めた。
これを一式、快く尾道市に寄贈してもらうことが出来た。
 資料は写真アルバムなど含めて150点近くになり、李風の資料を
全く所蔵していなかった尾道市にとっては、これ以上ない宝物となっ
た。
 市としては資料を収集し一般に公開、今後は資料の分析・研究を進
め、未発表作品の取り扱いや継承をどうしていくかなど、次への課題
を抱えているといってよい。

        

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