2000年5月2日(火) 駅前緑地帯に記念石像 川口兄弟のはがき原画が立体に 町の将来象徴する作品 かいじさん「これを励みに漫画家頑張る」 |
||
尾道駅前再開発事業の完成記念のモニュメントがゴールデンウィーク の谷間の1日午前、除幕された。尾道ライオンズクラブが創立40周年、 尾道瑠璃ライオンズクラブが35周年でそれぞれ1000万円ずつを寄付、 これを使って尾道市が制作したもの。 モニュメントは尾道出身の漫画家かわぐちかいじさんと、川口協治さ んの双子の兄弟が描いた郵便絵はがきの原画をもとに大理石で制作。駅 前交差点前の小公園と海岸端の埋め立て緑地内の2ヶ所に設置した。 除幕式には、空路かわぐちさんも駆け付け、市とライオンズ会員、郵 政局関係者らが出席。亀田市長が「ここの場所に似合うモニュメントを、 といろいろ考えていたが、お二人が描いた絵を見て『これだ!』と思っ て即断した。爽やかでかわいい。尾道の将来を象徴しているかのよう。 初めはブロンズで作ろうとも思ったが、雰囲気を考えて大理石にした。 みなさんでかわいがってほしい。駅前緑地帯の工事は秋までかかるが、 完成すれば作品はこの環境でもっと生きてくるはず」とあいさつ。 中略(尾道ライオンズ、瑠璃ライオンズ前会長が挨拶した) かわぐちさんは「作品が立体になって嬉しい。尾道に来た観光客から 『これ、誰の作品?』(=かわぐちかいじってだれ?)と言われないよ うに、私もこれを励みに良い作品を描いて漫画家を頑張っていきたい」 と語った。 中国郵政局から亀田市長と川口兄弟に感謝状が手渡された。近くの土 堂小学校の4年生児童7人が除幕、作品の登場を祝福した。 2つのモニュメントは、男の子と女の子の兄妹が、秋にスケッチをし ているところと、夏に海辺で花火を楽しんでいるという尾道らしい姿が、 原画通りに忠実に形作られた。費用の関係で中国・福建省で制作。途中 で弟の協治さんが1度、制作現場を訪れ、顔の表情がイメージ通りでな かったことから手直しもした。 「作品に着色すると、やがて飽きられてしまいますが、白1色でシン プルにすることで、ずっと見て頂けます。近代的な空間の中で、人間の においがするのでは。原画は、尾道の新しいものではなくて、僕たちが 小学生時代の古いイメージをもって描きました」(かいじさん)と話し ていた。 |
転載責任者メモ:私がかわぐちかいじさんを知ったのは週刊モーニング連載の
「沈黙の艦隊」。当時は尾道出身と知らずにファンでした。
川口兄弟の絵はがきは尾道の郵便局で発売され大好評で売り
切れたため、追加で発売されました。